今年の4月に佐々木俊尚さんと対談して、結構いろいろな観点で話したんですが、その時の質疑応答で下記の質問受けまして。

logmi.jp

今、スマートニュースさんも含めて、いろいろなWebを介したメディアがあって、逆に情報を消費する側としては、可処分時間っていうような言い方も最近あると思うんですけど、あまりにもインプットをする要素が多すぎて、どう優先順位を付けていったらいいのかとか、そういったことにやっぱりすごく戸惑うことがあるんです。
結局たくさん情報を消費しても、それを次の形に自分の中で組み替えていけなければ、ただの消費で終わってしまうような感覚があって、これからメディアがどんどん増えていく中で、どういうふうに消費するように組み立てていけばいいかなということについて、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

で、ちょっと長いんですが、下記が答えとして話してます。

松浦:そうですね。自分の情報インプットのやり方をちょっと話すと、もちろん自社メディアは読みますけど、さっき言ったように「弱いつながりと強いつながり」があるじゃないですか。
こういう業界内だけで話すっていうよりも、外でいかに情報を吸収してくることが大事っていうのは心がけています。雑誌も基本的にテクノロジーに寄りたがるんですけど、女性誌とかもガンガン読むようにしていますし、テレビとかも、よくみんなバラエティしか見なくなったって言いますけど、テレビ作っている人って、いいお金もらっていて、テレビの番組って、すごい人数とかで作ってるじゃないですか。
コンテンツとして優秀なんですよ、テレビの番組ってそうは言ったって。そういうところを、ちゃんとした観点で見るっていうのも大事だと思うので、テレビももちろんいろいろと見るようにしています。ラジオも聞くようにしてます。あと弱いつながりでいうと、僕は習い事に行きます。

佐々木:何を習ってるんですか?

松浦:ウクレレとか。

佐々木:ウクレレ(笑)。楽しそうですよね、でも。

松浦:そうじゃないと業界外の人と会えないんですよ。主婦とか、いわゆる一般的な人とかに会えないので、そういうところに行って、いわゆる普通の話をします。「そういうの流行ってるんだね」って。
もちろん「ラッスンゴレライ」っていって、ネットで見てれば流行っているものが出てくるから、それはそれでわかるんですけど、そうじゃなくて、もうちょっとリアルな話、消費税の話とか、主婦目線の実感って、話してみなきゃわからないって場合があります
そういう意味で、常に知らないフィールドに、リアルに溶け込むっていうのはちょこちょこやるようにしていて、さっきオフ会っていいましたけど、僕はミクシィの全盛期、オフ会って本当に毎週行っていました。
簡単にいうと、フィールドワークですね。もちろんインターネットで情報を集めるとか、テレビみるとか、そういういわゆる従来的な手法もあるんですけど、フィールドワークって案外重要だと思うので、そういうのを心がけてみるといいかなと。

このフィールドワークあたりを、ちょっと整理して書いてみます。

■「弱いつながり」を活かして自分の考えにやすりをかける

もちろん業界内のイベントとか飲み会とかにも行くんですが、基本的には「考え方の答え合わせ」。常に行ってる情報収集で量としては十分だったりします。そうじゃなくて、その外側。やってる仕事自体を、どれだけ業界外からの客観をもって見ることができるのかってのを意識してます。ま、それこそ大学生の時から、妙に一歩引いて見ちゃう癖はあったんですが、意識しだしたのはライブドア事件の時。当事者と外部からの視点に良くも悪くもあれだけ晒されたことはなかったので(苦笑)。

だから今でも大学のOB会には極力行くようにしてるし(同じ業界の人は皆無/ワタクシ経営工学部卒なんですよ)、ちょっとした習い事を不連続でそれぞれのコミュニティに触れるようにしたり。仕事抜きにしても、いまも学生時代から大事にしている趣味フィールドがいくつもありますしね。インターネットの世の中、誰でもソーシャルで繋がれるかと思ったらそんなことない。団塊ジュニアど真ん中でも、全然SNSやってない人が多いですしね。外の世界にいないと、刺激は受けられないです。中の世界は、その刺激に比べれば、弱酸性、弱アルカリ性ぐらいな感じ。

自分の業界内だけで、美味しいご飯情報を回し読みだけはしないように心がけてるつもりです。そうすることで、人に伝える、って部分にやすりかけてます。伝える先の人の顔が仮想で組み立てられるように。「弱いつながり」を活かしたフィールドワーク、ホント大事。情報の蛸壺からはそうしないと逃げられないとも言えるかなぁ。受動的では無理。能動的に飛び出していきましょう。そこには自分を磨いてくれる刺激があります。